コラム9-ハインリッヒの法則

 前回の答えあわせから、気象庁のホームページ(http://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/index.html)によれば、昨年(2017年)日本で発生した地震の地震の回数は、震度1以上で2015回だそうです。震度とは、揺れの強さを表す指標の一つで、人が揺れをほとんど感じない震度0から、立っていることが出来ないほど強い揺れの震度7までの10段階に分かれています(震度5強、震度6強があるため)。昔は震度0から震度6まででしたが、福井震災の大きな揺れが従来の想定を超えていたため、震度7が新設されました。

 前回は、少し難しい話になってしまいました。このコラムでは、危険・災害をテーマの一つとして書いていますが、危険といっても、地震や洪水のような大きな災害ばかりではありません。実は、危険は身の回りにあふれています。危険を察知・予見し、災害・事故が発生しないようにするための方法を少し考えてみることにしましょう。
 『ハインリッヒの法則』と呼ばれる経験則があります。「1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在する。」というものです。
 似たものとしてヒヤリ・ハット・気がかり活動があります。結果として大事故に至らなかったものの、見過ごされてしまうことが多い小さな事故、もしくは事故にはつながらなかったものの、ヒヤリ・ハットするような事柄です。重大な事故が発生した際には、その前に多くのヒヤリ・ハットが潜んでいるおそれがあり、ヒヤリ・ハットの事例を集めることで重大な災害や事故を予防することができる可能性があります。

 工事現場や工場では、『安全第一』や『整理整頓』など看板が貼ってありますね。学校にも廊下は走らないなどの標語が貼ってあります。職場や作業現場などでは、各個人が経験したヒヤリ・ハットの情報を公開し、蓄積または共有することによって、重大な災害や事故の発生を未然に防止する活動が行われています。『KY活動(危険予知訓練)』と呼ばれるものです。毎日始業前に、当日の作業内容で危険につながらないか確認したり、定期的に作業場内を点検します。落下しそうな箇所に柵を設けたり、作業時に安全帯、ヘルメット、保護メガネ等着用したりします。

 皆さんの周りに、危険な箇所はありませんか?ぜひ点検してください。

 春江小学校では、PTAと協力して安全について取り組んでいます。10月頃地区委員さんを通して、通学路等の危険箇所の調査を行います。PTAで取りまとめて坂井市の方に報告いたします。また、学校敷地内の教職員駐車場に、安全看板を設置します。ぜひ、ご協力ください。

 さて、今回のクイズです。福井県内で発生した交通事故数は、昨年1年間で何件発生したでしょうか?答えは次回。

2019年05月30日